睡眠時無呼吸症候群では治療が始まると定期的な受診が必要となります。また治療の前には自宅での簡易検査や入院での精密検査(施設により自宅でも可能)も必要になります。だからこそ「病院に行くのはちょっと…」「息が止まっていても今困っていないし…」と言って通院を遠ざけているそこのあなた…こんなことありませんか?
ふむふむ…話を聞いてみると、無呼吸が関係していそうな方がちらほらいらっしゃいますね。今回は「いびき・睡眠時無呼吸症候群」の診察を受けたほうがいい方をご紹介します。
睡眠の質が低い方(スコアリングが高い方)
睡眠の質が低下することで日常生活に支障をきたしているかを調べるために「エプワース眠気尺度」を用います。初診時にこの尺度のチェック項目が多くあてはまると検査の必要性が出てきます。自覚症状の項目のため一人暮らしの方にも有効です。
評価は24点満点で11点以上は「日中の眠気が強い」と判断されるため受診をお勧めします。
睡眠障害の原因は多岐にわたりますが、眠気の原因になりやすく、治療によって改善が見込まれる「睡眠時無呼吸症候群」に関する検査をはじめにおすすめします。
↓病院での検査はどんな感じ?
「息が止まっている」と指摘される方
閉塞性睡眠時無呼吸症候群の診断には睡眠ポリグラフ検査(PSG)という検査が用いられます。解析結果からAHIやRDIという数値を割り出し「数値が高い=無呼吸が重症」と診断します。数値で重症か判断できるため診断する我々の立場としては大変重宝します。一方で診察所見や主訴はPSGには反映されず患者さんからすると「話を聞いてくれない、ちゃんと診てもらえていない」と感じるかもしれません。
「重症」の場合はすぐにCPAPという呼吸器の装着対象となります。通常「軽症-中等症」の患者さんはマウスピースを使用しますが、下記当てはまる場合はCPAP装着が望ましいです。
1.患者は眠気、非回復性の睡眠、疲労感、あるいは不眠の症状を訴える
2.患者は呼吸停止、喘ぎ、あるいは窒息感とともに目が覚める
3.ベッドパートナーや他の観察者が睡眠中に習慣性いびき、呼吸の中断、あるいはその両方を報告する
4.患者が高血圧、気分障害、認知機能障害、冠動脈疾患、脳卒中、うっ血性心不全、心房細動、あるいは2型糖尿病と診断されている
睡眠障害の対応と治療ガイドライン 第3版より
↓CPAPなどいびき・無呼吸の治療についてまとめました
いびきが気になっている方
上記に記載した通り、「体の疲れが取れない、寝苦しくて起きる、いびきをほかの人に心配されている」といったエピソードは睡眠時無呼吸症候群を疑います。
本人の心配、周囲の人が心配している”悩み”を解決できるかもしれません。いびきは病気ではありませんが、放置しているとやがては無呼吸に発展します。
↓いびきになりやすい人には特徴があります!どんな人かチェック!